片山夫婦の初めての出会いは、障害者施設、身障センターだった。

　寿生さん曰く、第一印象は魅力的な女性で、少し生意気な部分にも魅了されたという。

　そして月日が流れ、先に地域移行したのが恵子さんで、寿生さんも後を追うように地域移行した。

　移行後は、恵子さんからの誘いで、毎日のように日中活動後に喫茶店でデートを重ねた。

　そしてついに法人初の結婚式が開かれ、それから１７年目を迎える。

　夫婦生活は順風満帆なものではなく、高齢化による体力の減退や、コロナ禍の影響による入退院を繰り返すなど、波乱万丈だった。

　しかし、コロナ禍以降、夫婦仲睦まじく、今年も無事お花見を二人で楽しめた。

「これからも毎年、お花見を夫婦で満喫したいなぁ」