あいえる協会活動ブログ
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『安楽死』は?!? 知る権利!?! それでも・・・
あいえる協会 2024年7月2日
この記事は私が書きました:まあぼう
3月の土曜日の夕方、「報道特集」というテレビ番組を観ました。好みの番組で、時間が合えばよく観ています。
この日も、テーマも知らないままチャンネルを合わせると「安楽死について」の特集。思わず見入ってしまいました。
画面には、安楽死を法律で認めている海外の場面が映されていました。
ベッドに寝ている患者が、自分の体内に毒薬を注入するために、点滴のストッパを口で外すトレーニングしている様子でした。(なんていうことだ!!)
次の事例は、最重度障害者が電動車いすに乗り、複数人とハグをしています。そして、涙を流しなから、みんなで食事をしていました。
その三日後に、安楽死を施行されました。まさしく『最後の晩餐会』です。(何でや~??)
続いて、安楽死を希望して海外に渡った日本人の事例が、2つ紹介されました。
1例目は、パーキンソン病の方で、常に全身の痛みと、思うように動くことが出来ない身体に苦しみ、安楽死を選択したというケースでした。
現地でカウンセリングを受けた数日後、本人が希望した通りになりました。(・・・何故??)
2例目は、難病で安楽死を希望する方が、父親に車椅子を押されて海外に来ました。
1例目と同じようにカウンセリングを受けます。その中で、本人の決断が揺れます。
一昼夜葛藤した挙げ句、カウンセラーに「貴方は、まだ安楽死する準備が出来ていないようです。日本に帰りなさい」と言われ、二度と乗らないと思っていた飛行機に乗り、帰国の途につきました。
本人が安楽死を選んだ理由は、「家族や人に迷惑掛けるから」という想いからでした。
一通りのVTRが終わり、スタジオでは「人に迷惑を掛けると思わせない社会を創ることが大切だ」とコメンテーターが一言加えます。でも私は、そんな当たり前の発言は上の空で聴き、特集が終わって、しばらく放心状態でした。
……何から考えたら良いのか?? 「なぜこんな番組を制作したのか」「知ることも必要」などなど、同じ様なワードが゛頭を何度もくるくるしていました。
そして、やはり8年前の夏に起きた、相模原障害者施設殺傷事件の犯人が放った言葉に、どうしても繋がってしまいました。
「人に迷惑を掛ける」という言葉に、果たしてたとえ健常者であっても「迷惑」を掛けずに生きている人はいるのだろうか?と疑問を抱きます。
そもそも、この様なテーマで番組が成り立つこと自体、生きにくい社会になっている証だと感じ、危惧を覚えるのでした。