皆さんは、どんな時にリフォームを考えますか？

　今回は、Mさんのリフォーム大作戦について、お話していきたいと思います。

 

　Ｍさんは現在、賃貸マンションで一人暮らしをしています。

　現在住んでいる家には、段差解消スロープやエレベーターなど車椅子生活のＭさんにとっては欠かせないものがあります。

　慣れ親しんだ家ですが、Ｍさんの体の変化にともなってヘルパーの介助が困難になってきた場所があり、最近では引っ越しまで視野に入れ始めていました。

　その場所とは、洗面所と浴室周りです。

　洗面所が狭いため、車椅子での移動が難しいのです。

　また、入浴の際にはヘルパーがＭさんを抱えて浴室まで入っていく必要があるのですが、ここも充分なスペースが無いため、壁に体がぶつかってしまうことが続いていました。

　洗面所と浴室周り、この二つの場所の狭さがＭさんを悩ませていました。

 

　そんな中、Ｍさん宅のキッチンの換気扇が動かなくなり、管理会社に連絡したところ、すぐに新しいものに交換してもらうことになりました。※これもプチリフォーム？( ´∀｀ )

　管理会社の方の立ち合いの下、換気扇の交換をしてもらいました。

　交換作業が進んでいく様子を見ながら、Ｍさんと筆者は将来的な引っ越しについて色々と話していました。

　すると、「引っ越しを検討されているんですか？」と管理会社の方から声をかけていただいたのです。

　これが、今回のプチリフォーム大作戦のきっかけとなりました。

　管理会社の方と現状についてお話をさせていただくことになったので、洗面所と浴室周りの件を相談してみました。

　すると、「何パターンか工事の見積もりを取り、大家さんと話し合いを行いましょうか？」と管理会社の方からご提案がありました。

　提案を受けたＭさんも「お願いします」と前向きな様子！

　こうして、Ｍさんのプチリフォーム大作戦は幕を開けたのです(^O^)／

 

　まずはリフォームに向けて、工事業者の方との打合せや見積もり依頼などを繰り返しました。

　また、どのプランなら大家さんが工事を行ってくれるか、管理会社の方との話し合いも重ねました。

　そうして「壁解体、広々プランで大家さんに工事可能かお話しましょう」と話がまとまり、管理会社の方から大家さんにかけあってもらうことに。

　結果は……見事リフォームすることが決まりました!(^^)!

　さらに費用についても大家さんが全額負担していただけるとのこと！

　これにはＭさんも感謝感激といった様子でした( ^)o(^ )

　工事自体も１日で完結できるようにしていただき、詳しい日程を決め、ついにリフォーム当日がやってきました。

 

　

（↑洗面所の壁が解体されていく様子）

　あいにく都合で工事に立ち会えないＭさんに、見届け役を任された筆者。

　Ｍさんに代わって、工事が進んでいく様子を見守ります。

　洗面所の壁はあっという間に解体されていき、作業員の方たちの手際の良さは、こちらが思わず見とれてしまうほどでした。

　が、予想以上に大がかりな様子を目の当たりにしたことで、「本当に１日で工事終わるのかな？」とこの時は思っていました(笑)

 

（↑トイレの壁が取り払われていく様子）

　洗面所の壁を解体した後は、トイレの壁も解体していきます。

　車椅子でも乗り入れられるように、床をフラットにする工事を同時に行ってもらいました(^O^)／

 

（↑工事終了！壁が無くなったことで、かなりスッキリした印象です！）

　そして、ついに完成が見えてきました。

 

（↑車椅子も乗り入れられるようになりました(^O^)／）

　とても広い洗面所、浴室周りが完成！(^^)！

 

（↑落ち着いた色合いのカーテン。Ｍさんのセンスが光っています……！）

　工事が終わった後は、細かいインテリアの調整をして完成を目指します。

　最後にカーテンをつけて完成！！

　渋いカーテンが部屋とマッチして、おしゃれな雰囲気を醸し出しています。

　完成した洗面所と浴室を見たMさん本人の反応は……にっこり、と笑顔(*^_^*)

　思わず顔がほころんでしまうほど、仕上がりに大満足だったようです！

 

　所要時間約８時間、こうしてＭさんのプチリフォーム大作戦は幕を下ろしました。

　何気ない会話がきっかけとなった今回のプチリフォーム大作戦は、管理会社の方のご提案から始まり、大家さんのご理解、ご協力があって無事に終えることができました。

　様々な人の支えや協力があって、地域での生活は成り立つのだということを改めて実感しました。

　「障害があっても地域と共に生きる」ということを体現しているような、今回のプチリフォーム大作戦。

　この大作戦に関われたことは、筆者としても貴重な経験になりました。

 

　皆さんも、こんな風に人と人、人と地域がつながる瞬間に立ち会ってみませんか？

　ヘルプセンター・ホップでは、ヘルパーを大募集しています！