あいえる協会活動ブログ

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ヘルパーさんと地域で❝自分らしい生活❞を!~藤本さんと❝横浜❞に迫ってみた!!~

あいえる協会 2022年12月14日

 昨年度に引き続き、藤本さんの“好き”から生活に迫っていく連載。

 前回に続き、藤本さんの人生初の旅行について迫っていきます。

 いよいよどきどきの後半編です!(文責・中野)

 

☆横浜といえば・・・とりあえずここ!!☆

 やまゆり園を園長さんに見送られて去り、足はいざ、横浜へ!

 相模原から一時間半ほど電車に揺られ、やっとの思いで到着。

 とりあえず、これは一枚撮っておかなきゃ!と、中華街の門の前で記念撮影!!

 

 もう夜もだいぶ遅くなっていたので、夕ご飯をとった後、軽く夜の中華街の雰囲気を楽しんでホテルへ。

 人生初めてのホテル、浴槽はくつろげるように背の部分が斜めになっていましたが、藤本さんは滑ってしまい、もたれることができず四苦八苦。

 慣れない所は色々あるねえと改めて実感し、横浜の夜景を見ながら眠りにつきました。

 

☆いざ、横浜観光!!☆

 旅行で気が張っていたのか、いつもの習慣か、早起きな藤本さん。

 起きた時間に併せて準備をし、いざ、もう一度中華街へ。

 有名な中華がゆのお店が早朝から開いていたのでそこへ入店。

 

 藤本さんの感想は…「中華がゆ、最高!毎日でも食べたい!」

 とても気に入られ、ニコニコとしておられました。

 そのまま山下公園に足を伸ばし、ゆっくりと散策。

 

 実は山下公園に来たのは、今回の旅行のもう一つの目的があったのです。

「童謡の赤い靴の女の子の話があるじゃない?その話がとても興味深いの。ぜひ見てみたい!!」

 ということで、念願叶い、ご対面!

 

 やっと会えた!!と満面の笑みを浮かべておられました。

 空は澄んだ秋晴れで、赤い靴の女の子も藤本さんとの出会いを喜んでいるようでした。

 

 あともう一つ、横浜といえば…

藤本:「有名なあれがあるじゃない、ほら、赤いレンガの建物!」

中野「赤レンガ倉庫の事ですね!行きましょう!」

 

 赤レンガ倉庫は改修中の為外壁を覗くことしかできませんでしたが、藤本さんは大満足でした。

 

☆人ってあったかいなぁ☆

~バリアって人の温かさで乗り越えられるものなのです~

 横浜をひとしきり観光し、予約していた洋食屋へ。

 お店の前に着くと…片開きの扉、三段ほどの階段、扉と階段の間に置かれた小さな冷蔵庫。

 これは…どう考えても入れないのでは?と不安になりながら、一応「予約した藤本なんですけど…」と店内に呼びかけると、店内から店主が出て来て笑顔で「どうしたらいいですか?」と聞いてくれました。

「入りたいんですけど、どうやったら入れますかね?」と聞くと、「椅子に座れますか?…車いすの方がいいんですね!わかりました!入れましょう!」と頼もしい返事。

 中に居てご飯を食べていた常連さんも出てきてくれ、藤本さんに一旦車いすから降りてもらうと、車いすをひょいっと持ち上げて、冷蔵庫の上を通す形で入れてくださいました。

 美味しい昼食を堪能した後、出る時はどうしようかな…と思っていたら、出る時も快く車いすを持ち上げ、見送ってくださいました。

 

☆旅の終わりは次の物語へのプロローグ☆

 今回、藤本さんの人生初の旅行記として、前後編に分けてブログを掲載させていただきました。

 旅行の中で、様々な人のあたたかさに触れることができました。

 特に物理的なバリアがあるからと入店拒否するのではなく、想いと腕力で乗り越えて普通に接客してもらえたことが、とても嬉しく感じました。

 

 最後に、藤本さんに今回の旅行の感想を聞きました。

「旅行に行けてよかった。次は友人に会いに行きたいの!」

 さすが藤本さん、現状に飽くことなく常に次を目指す姿勢は素晴らしいですね。

 藤本さんの人生においての大切な思い出の一つを、一緒に経験できたことを嬉しく思います。

 この経験を次のステップに、次の旅行も楽しいものになりますように!!

 

“ほんとうに、ほんとうに行けてよかった!!”—藤本さん

あなたも誰かのワクワクするような“初めて”の瞬間に立ち会ってみませんか?