あいえる協会活動ブログ

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大阪シティバス住吉営業所の皆さんと交流研修会をしています!

あいえる協会 2022年11月18日

 今回で10度目になる住吉営業所での交流研修会は、まだ配属先が決まっていない新入社員7名を含めて、計23名が参加されました。

 2018年に大阪市交通局が民営化されてシティバスになって以降、運転手を随時公募し、研修もその都度実施しているそうです。

 

 研修は、障害当事者が司会を務める形で、2部構成で行いました。

 第1部では、まず、新入社員に障害者とのコミュニケーションを経験してもらい、言語障害のある当事者の言葉に慣れてもらうために、言語障害がある障害者の言葉を復唱し、他の人に伝えてもらいました。

 

 次に、『車椅子パンフレット』を用いて車いすの構造の説明をして、手動・電動車椅子を使って、バスへの乗降体験をしてもらいました。

 「今まで車椅子の目線から感じることが出来なかったので恐怖を感じた」「体験することで、危険性を改めて感じた」という感想が多かったです。

 その後「歩道とバスの乗降口がほぼ同じ高さで隙間も小さく、スロープを用意する時間を短縮することを理由に、運転手が当事者に断りを入れずにスロープ不使用でバスに乗せた」という事例を紹介し、改めて当事者の想いを聴く大切さと、運転手の都合で時間を短縮すると危険度が増すことを伝えました。

 

 第2部では、「雨の日のけんじの一日~カッパに要注意~」という紙芝居を披露しました。

 車椅子ユーザーの障害者にとって、雨の日のあるあるな出来事で「雨の時の大変さを改めて感じた」「リアルさを感じた」などの感想を頂きました。

 

 最後の振り返りでは、「目線を合わせて寄り添って介助をするようにしたい」などの感想を頂きました。

 公共交通機関は、ダイヤに沿った運航を求める声が多く、特に交通状況に左右されやすいバスは、時間に余裕が無いことも多々あると思います。

 一方で、当事者と公共交通機関のトラブルは、先に一言言ってくれれば、尋ねてくれれば…と言いたくなるような、ちょっとしたコミュニケーションの不足によるものが少なくありません。

 障害者と一口に言っても、必要な支援は一人一人異なることは、福祉に携わる人にとっては常識ですが、まだまだ世間一般に認知されているとは言えないものです。

 今後も、より多くの人に当事者の声を届け、『目線を合わせて寄り添って』くれる人を増やしていけたらと思います。